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鉄骨(S)造を徹底解説!長所・短所や他建造との違いも紹介

「鉄骨造ってどんな物件?鉄筋コンクリート造とどう違うのだろう」
「鉄骨造のメリット・デメリットを詳しく知りたい」
上記のような疑問を抱える方も、きっといるでしょう。

鉄骨造の名前を知っていても、機能性や施工形式を聞かれると、答えられない方もいるはずです。

この記事では、鉄骨造について詳しく紹介。
長所・短所や種類、類似建築との違いも徹底解説します。
鉄骨造について詳しく知りたい方は必見です。

鉄骨(S)造を徹底解説!長所・短所や他建造との違いも紹介

鉄骨造(S造)は棒状の鋼材を柱と梁に使った建造物

鉄骨造という言葉を知っていたとしても、それが何なのか明確に言えないという方もいるでしょう。
鉄骨造は、その字を見ての通り「鉄」で骨組みの作られた建築物を指します。

よく鉄筋、いわゆる「鉄筋コンクリート造」と混同されがちですが、主要構造の構成が違うため、別のものであるときちんと認識しておきましょう。
鉄筋コンクリート造では、コンクリートと鉄筋が使われており、鉄骨造は部材として鉄骨が使われています。

鉄骨造は軽量・重量の2種に分けられる

鉄骨造は2種に分けられるというのも押さえておきたいポイントです。
材料である鋼材の厚さによって、種類は分けられています。

軽量鉄骨造

鋼材の厚さが6mm以下。住居などの中小建物で用いられる

重量鉄骨造

鋼材の厚さが6mm以上。強度が高いため、大型商業施設など広い空間を持つ建築に用いられる。

重量、軽量どちらでも鉄骨造は、工場で組み立てて、組み上がったものを現場に持っていきます。
この工法によって建てる時間を短縮できるのでコストパフォーマンスにも優れています。

鉄骨造の長所4つ

工法としての鉄骨造について、ここまでで概要を確かめてきました。
では、鉄骨造にする長所、メリットにはどういったものが挙げられるでしょうか。

ここでは4つに分けて、鉄骨造を選ぶメリットをご紹介します。

工期が短く建築コストが低い

先述したように、鉄骨造の調書のひとつはコストパフォーマンスが高いことです。
その中でも特に、主な部材を工場で組み立てておくことが鍵となっています。

先に主要な部材を組み立てておくと、まず工期が短縮できます。
工期が伸びれば伸びるほど、人件費含め多くの余計な費用が掛かってしまいます。
そうした無駄を省くことができるのがメリットの一つです。

強度・耐震性が高い

特に重量鉄骨造は、耐震性にすぐれており、安全安心な建物作りをすることができます。

その理由としては、材料として鉄という安定した素材を使っていることもあり、少ない柱の本数でもしっかりとした構造の建築物を作ることができるからです。

部材自体は軽くても、鉄骨を筋交いで補強していることもあり、耐震性能は非常に高いと言えるでしょう。

部品ごとの完成度が安定している

鉄骨造は、それぞれの部品を工場で組み立てるという特徴があります。
工場で組み立てるメリットとしては先述したコスト削減の面もありますが、それと同時に品質の安定があります。

現場で組み立てるとどうしても、天候や人材によって品質が左右される側面があります。
しかし、すでに組み上がったものであれば、どこの現場でも安定して同じものを提供することができます。

開放的な間取りを実現できる

耐震性能や、加えて耐火性能にもすぐれた鉄骨造。
安定した構造であることから、鉄骨造を使えば柱や梁が少なくとも大型の建物を作ることもできます。

例えば倉庫など、広いスペースを有効に使いたい場合には鉄骨造が向いていると言えるでしょう。
柱が多い設計だと無駄な空間や、使いたくても使えない場所がどうしても出てきてしまいますが、鉄骨造ではそんなことはありません。

重量鉄骨造のデメリット

ここまで、鉄骨造のいい点を挙げてきましたが、しかし一方でもちろんデメリットもあります。
これから鉄骨造を使いたいと考えている方は、長所、短所を両方理解したうえで、どう使うかを考えてみましょう。

軽量鉄鋼造のデメリット

小さい建物を作るのに向いている軽量鉄骨造。
使いやすくはありますが、しかし以下のような短所があります。

防錆処理が必要となる

素材の性質上、湿気を通しにくいため、内部に湿気が溜まってしまい、そのままだと材質が錆びてしまうことがあります。

耐火処理が必要となる

薄い素材のため、重量鉄骨造に比べて耐火性が弱くなっています。

重量鉄骨造のデメリット

広い空間を有効に使える重量鉄骨造ですが、以下のような短所があります。

安定した土地が必要とされる

地盤の安定したところでないと建築することができません。
そのため、地盤補強工事などのコストがかかる場合も。

大量生産がしにくい

一つ一つの部材の値段が高いため、コストがかかってしまう場合があります。

鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の違いを比較

名前は似ていますが、「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」は異なったものであると先述しましたが、ではどのように異なっているのでしょうか。

「鉄骨造」は鉄骨を主な素材とした建築ですが、一方鉄筋コンクリート造は鉄とコンクリートの混合素材をメインとして用いています。

材料が違うだけでなく、それで作られる建築物の種類も異なっています。
鉄骨造は建物の規模によって軽量、重量を使い分けますが、鉄筋コンクリート造の場合にはそういった使い分けはしません。

中小規模の建物から大規模の建物まで対応が可能で、また耐震性や防火性にもすぐれているのが鉄筋コンクリート造です。
ただし建築コストがかかることがデメリット。

鉄骨造と鉄筋コンクリートの両方の利点を持ち合わせるのが鉄筋鉄骨コンクリート造です。
強度の高さはもちろん、防音性にも優れていますが、ただし建築コストは高くなります。

まとめ

この記事では、鉄骨造についての概略と、これからどう使っていけばいいかをご紹介しました。

これから家を建てたい、購入する建物をどうしたらいいか迷っている方は鉄骨造を視野に入れてみてはいかがでしょうか。